物置

雑多に、備忘録として

謎の植物の花が咲いた

昨年、母から誕生日プレゼントとして植物をもらった。少し元気が無さそうだったが、青々としてて葉がツヤツヤの木っぽい植物だった。

わたしはそれをとても気に入ったのだが、肝心の植物の名前がわからない。母も「なんてやつか忘れちゃった」と言うのだ。

いやいやそんなことある?なんか大概刺さってない?鉢に植物の名前とか育て方とか書いてるちっちゃいピックみたいなの刺さってない??刺さってるよね???

などと言う気力もなく、とりあえず部屋の住人として迎え入れた。

f:id:meronoannohito:20230603103752j:image迎え入れた当初の写真。背が低い

 

当初、お前は誰だ、と仕事中も正体が気になり悶々としていた。流行りのGoogleレンズで調べれば出るのでは?と思い立ちGoogleアプリをインストール。意気揚々と写真を検索にかけてみた。しかし検索結果は、似てるけどなーんか違うものばかり。葉の雰囲気はクチナシっぽいハリのある感じがするけど、クチナシじゃない。サンユウカも候補に上がっていたが、なんか微妙に葉っぱが違う。なんか違うけど、たぶんそれっぽい仲間なんだろうな、でも誰なんだろう、と水やりをしていた。

 

冬は暖房を入れないと気温が10度以下になってしまう冷蔵庫ルームにわたし共々暮らしているからか、元気が無さそうだった。葉がシュンと下がってしまうのだ。それに、葉の端っこが赤く色づいていた。日頃(お前誰だ!)と思ってはいるもののさすがに枯らすわけにはいかないので、窓に冷気よけのシートを貼ったり部屋の中心に移動させたりして寒い思いをさせないようにした。

青々として元気だとわたしも嬉しいよ。お前が誰だかわからないけど。

 

そしてここ1ヶ月くらい、先っちょがパヤパヤっとし出してつぼみになるであろう膨らみが見えるようになっていた。花が咲くようだ。花が咲けば正体がわかる。やっとお前の真名に辿り着ける。

いでたちから勝手に白い大きめの花が咲くんだろうなと思っていた。そのイメージはたぶんクチナシに引っ張られている。咲いた花は思いっきりピンクだった。ちっちゃめのピンクで、首が長く突き出している。

f:id:meronoannohito:20230603103930j:imageすごく突き出している。背も大きくなった。

早速Googleレンズで検索。するとどうだ、9ヶ月ほどお前誰だと思って過ごしていた謎植物の正体がわかった。おそらく、ニオイザクラの仲間だ。

はじめて聞いた植物の名前だった。もっと調べると、花は冬に咲くらしい。今、初夏なんだが。雪国は今、ようやく初夏らしくなったんだが。

花芽は日照時間の短くなる秋からつけ始めるらしい。そのため、花を咲かせるには夜は明かりのない暗いところに置くのが一般的のようだ。

それを知らない、というかこいつが誰かわからない状態だったわたしのニオイザクラさんは、わたしのだいぶ適当な管理と冬場の仕事が遅い出勤時間ばかりで、帰宅後夜中3時頃まで部屋の明かりをつけていたせいで体内時計が狂ってしまったのだろうか。実際ここ最近は朝からの出勤が多くなっていたので、それで部屋の明かり含む日照時間が短くなり花芽をつけることができたのではないか、と推測。実際はどうなのだろうか。

 

ニオイザクラという名前の通り、花からはフローラルな香りが漂う。ふとした瞬間にほのかに漂ってくるのがまた良い。枕の近くの棚に置いているから寝起きで香りがすると、ちょっと良い朝だなと感じる。こういう感覚は大事にしたい。

 

まともに植物を育てたことがなかったのだが、約9ヶ月ほど植物と暮らしてみて自分にも植物を慈しむ心があるんだなと気付かされた。これまでそういうものには無頓着だったのだが。

花が終わったら切り戻しと植え替えをしようと思う。そしてまた花芽を付けてきれいに咲いてくれ。