本を読む余裕がすこし出てきた。
紙の本
そして誰もいなくなった
集められた10人全員が、事故とも故意ともつかぬような出来事で人を亡くしている。それだけで物語へのわくわくが止まらない。最後まで誰が犯人か全くわからなかった。だって孤島にいる10人みんな殺されるんだぜ?!絶対この中の誰かが犯人じゃなきゃおかしいよ!でもみんな死ぬんだぜ?!どういうことだよ?!無い頭で考えてみたものの犯人も動機もいまいち掴めないし、読み終わってから「してやられた!」感はすごい。後味悪い終わり方で大変良い。
はじめてのアガサ・クリスティー、読みやすくてよかった。翻訳物は読むのに少し手間取る(慣れない文体なのかもしれない)からどうも苦手なんだけど。
短歌ください 明日でイエスは2010才篇
ダヴィンチの連載をまとめた本。投稿された歌がどれもおもしろくてたくさん載ってて楽しい。わたしも詠んでみるか〜と思ってもなかなかうまくいかない。短歌って難しい。短歌を詠める人は、小さなことをちまちま気にしたりおもしろがったり変な連想をしたりする人なんだろうな。それから、穂村弘さんの評がおもしろいし、ちょっと理解しづらい歌の解像度が上がる解説が凄くいい。
社会人大学人見知り学部卒業見込
今季のドラマ「だが、情熱はある」をきっかけに久々に読み返した。と言っても年に数回は確実に読み返しているくらいわたしのバイブルというか、人生において欠かせない一冊になっている。「ネガティブモンスター」「牡蠣の一生」あたりが好き。
ナナメの夕暮れ
やはりドラマ「だが、情熱はある」をきっかけに再読。たくさんのエピソードがあるけど、中でも「2009年とぼくと」は完全に数年前のわたしだ、と思うくらい完全一致。買った当時はそんなこと微塵も思わなかったけど。若林さん、おそらくかなりの遠回りをして自分なりに社会を受け入れていったんだろうな。そして、わたしも社会を受け入れつつある。
加筆されているという文庫版も買ってしまった。明日のたりないふたり後のことが事細かに書いてある。ドラマとリンクさせて読むとさらに面白さが増す。
天才はあきらめた
山里さんのお笑いは天賦の才だと思っていた。ワードセンスも、ツッコミの間の取り方も、バラエティでも立ち振る舞いも何もかも。そうではなかった。あらゆる妬み嫉みをガソリンにして燃やし、常人では到底できないような努力を積み重ねていたのだ。正直ドン引きするようなエピソードもあるものの、これら全てが今の山里さんを作り上げたんだと思う。根底にあるものは「モテたい」というのも人間臭くて良い。とにかくものすごいから読んでくれ……。
Prime Reading
ごほうびごはん
新社会人の咲子の週に一度の楽しみ、「ごほうびごはん」。お家で作るエビカレーや半熟煮卵、同僚と食べるハンバーガーや上司と食べる焼き鳥……。食べることを通じて気づくちいさな幸せが読んでいて本当に大好きだった。こういうマンガ好きだわ~~。
巻が進むにつれて咲子は社会人として成長してゆくのだろうか。それも気になる。
以上。久しぶりに活字ばかり読んでいた。久々に読むミステリーはハラハラでページをめくる手が止まらなかったし、エッセイは他人の人生を堂々とのぞき見できてこれはこれで面白い。
「ナイルに死す」を読み始めたので今月中に読み終われればいいな、という気持ち。