個人的には「HELENA」が好きすぎて仕方ないし、世間的には「Welcome to the Black Parade」が一番ヒットしているからそれかな~?とも思うけれど。こんだけ大声でノリノリで「大丈夫じゃない」みたいなこと言っている曲も夏らしくないか?こういうゴリゴリに楽器をかき鳴らしてそれにぶつけるようなボーカルが夏のカンカン照りにはぴったりだと思うんだよな……。
ベストアルバムは持ってたけど、やっぱりオリジナルアルバムを持っておきたくて「THREE CHEERS FOR SWEET REVENGE」のCDを買ってしまった。通しで聴けば聴くほどめちゃくちゃ良い、最高。
映画はマイケルがジャクソン5として兄弟たちとデビューする少し前から始まり、父親と決別し自分の人生を歩み始めた29歳のツアーまでのおよそ20年間を描いていた。全てが事実とは思わない(マイケルの妹であるジャネット・ジャクソンが出ていない時点で、ん?と思った)が、マイケルネイティブではないわたしからすると、マイケルが「KING OF POP」と呼ばれるようになるまでの歩みを大まかだが、確実に要点を掴んで追体験できて非常によかった。
冒頭の、外で遊んでいる子どもたちを楽しそうに眺めている幼いマイケルが印象的だった。彼は遊びに混じらないのか、と思ったらバンドの練習。父親に促されるまま真ん中に立ち歌う姿は、なんか想像とかけ離れていた。歌うこと自体は好きなのだ、心の底からそう思えるような歌声だが表情が沈んでいて楽しくなさそうなのだ。(ああ、原因はこの父親だな)と思った。その通りだった。マイケルの父親はなかなかにスパルタだった。なんならこれは虐待だなぁ、これは虐待を示唆しているなぁというシーンもあった。常に完璧を求められていたマイケルにとって父親は恐怖の存在だっただろうが、父親がいなければマイケルは「KING OF POP」になり得なかっただろう。だが、あまりにもマイケルに影を落としているなぁとも思った。複雑な気分だ。ところどころ(こんの親父……!!!)と思う場面があり、マイケルの代わりに声を上げたくなってしまった。それでもマイケルが家族を大事にするのは母親の存在が大きかったのかなぁ、と思う。一緒にチャップリンの映画を観たり、食事を取ったり、結構仲良かったっぽい描写があったから。それに、本当の意味で人間の友達いなかったのかな……そうじゃなきゃあんなに動物飼わないし、病院の慰問で子供と対等におしゃべりできないし。
それだけじゃない。誰よりも深く世界を愛する心を持っていたのだと思わされた。マイケルが撮影中に大やけどを負って入院するシーンがある。自分よりもひどいやけどを負った患者たちを見て心を痛め、事故の賠償金を全額その人たちのために寄付したのだ。そういえば、「We Are The World」はマイケルが発起人だったはずでは……?中学か高校の音楽の授業で聞いたような気がする、ということを映画を観ていて思い出した。マイケルの愛は海よりも深いし宇宙よりも大きい。
いっちばん最後の「BAD」はもう圧巻の一言。マイケルを通っていない人間でも(あ、これマイケルじゃん!)と思うような演出だらけで驚いた。あの、下から風が吹き上げる演出……かっこよかった……。そして観客が失神していく……。あ、なんか見たことある……。これぞ「KING OF POP」だと言わんばかりの最高のパフォーマンスだった。
昨今のゲームはNEW GAMEを始めてムービーが流れ、少し経ったところでタイトルドン!と現れることが多く、非常に映画的だなあという印象を受ける。が、このゲームはさらにその上を行く。NEW GAMEからムービーが入って操作できるなあ、と思ったところでSO NICEな音楽が流れてきた。Low Roarの「Don't Be So Serious」である。