物置

雑多に、備忘録として

ヒラサワ的思考をしない選択~平沢進インタラクティブライブ2022 ZCON 感想~

あまりにも拙くまとまらないわたしの思考ではあるが、少し思ったことがあったので書き記す。

 

今回のインタラクティブライブ全3公演のうち最初の公演を配信アーカイブで観て抱いた感想は「ヒラサワらしい選択ができない」だった。

 

バッドエンドに至った3回の選択、会場の改訂評議会員たちが選んだのはどれも平沢進なら言いかねない、ヒラサワならこうする、という「ヒラサワの回答を予測・模倣」したものだったように思う。提示される2択を吟味する時間はなく、一瞬で理解し解を出さなければならない改訂評議会員の皆様においては苦心した方もいたかもしれない。それでも皆の心や頭の中には「イマジナリー平沢進」がおり、意識的にまたは無意識にヒラサワ的思考を巡らせた結果の人々の総意がこの選択だったのだろう。

我々には平沢進ライクな回答を求められているのか、文脈通りかつ現実味のある回答にすべきか。わたしと会場の選択は全くの真逆を行っていたのだが、もし一致していたらどうなっただろう?初日のルビイとシトリンはあんまりにもひどい、ひどすぎる目に遭わされてしまった。これらを回避するためには、ZCONITEを消すためには、我々の頭の中にある「平沢進のような思考を消すこと」、ひいては誰かの価値観ではない己の価値観を信じ、数ある分岐を自分の思考をもって選択すること、それを求められていたのではないか。

 

おそらく、熱心な平沢進ファンの方ほど初見殺しのような展開になってしまったインタラクティブライブだっただろうと思う。良かれと思ったヒラサワ的選択、消えないZCONITE、散々な目に遭ってしまうルビイとシトリン姉妹の出来事は、情報の取捨選択が必須となった現代のインターネット社会をサバイブするためのヒラサワなりの訓練のようにも感じた。何が真実か己が頭で考えろ、己が目で確かめろ――

 

相変わらず難解なストーリー設定であり全てを理解するのはわたしにとって難しいのだが、平沢進は相変わらず人類を突っぱねるような態度をとりながらも人類の可能性を信じるツンデレっぷりを見せてくれた、博愛の人なのだ、と思うのはわたしだけだろうか。

貴方が転倒の衝撃を味わう度に 思い出すことの結論を 私が今言おう

貴方が途轍もない存在であることを 思い出すべきだ

こういうところだぞ。あれやこれや思いながらもやはりこの人のファンはやめられない、そう再確認した瞬間だった。

 

以上、まとまりのない文章終わり。

結局何が言いたいかというと、終盤の還弦ASHURA CLOCKで感情ぐちゃぐちゃにされてしまったので、早く!DVDお願い!!!