物置

雑多に、備忘録として

藤井隆“light showers”を聴きまくって一年半経ったので感想

 

藤井隆のlight showers、めっちゃいいじゃんって思って聴いてたら一年半経ってた……。

 

職場へは車通勤、片道1時間弱、CDとラジオしか聴けないカーステ(十分過ぎる)という条件下で生きているので、ラジオの気分じゃない時はなんらかのCDを流して通勤している。

昨今はサブスク配信が盛んだしアーティストもバンバンサブスク解禁してるし自分自身Apple Musicに毎月世話になっている身なのでCDを買うことがめっきり少なくなってしまったのだが、そんなApple Musicがわたしの音楽の趣味から唐突におすすめしてきたのが

藤井隆 light showers

 

light showers

light showers

  • 発売日: 2017/09/13
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

出会いは突然。ジャケ聴き〜どハマり〜CD購入という、サブスクのメリットを生かしつつサブスクのメリットを生かしきれてない一連のムーブをかましてしまった。ここ数年の「めちゃくちゃファンなアーティスト」以外のCD購入基準は「車内で聴きたいか」「なんとしても円盤が欲しいか」なのだが、それにぴったり合致し見事にお買い上げ、以来車内では高確率で流している。

 

藤井隆についてはナンダカンダと乙葉が嫁(うらやましい)、養命酒のCM(微笑ましい)くらいの知識しか持ち合わせていない、隆連呼したがり(すごく申し訳ない)light showersヘビロテ厨の感想、どうぞ。

 

1.going back to myself〜再生のリズム〜

映画、まばたきの主題歌。優男・隆を堪能する曲。聴くトレンディドラマ。ド頭から良さしかない。裏拍で二回弾けたと思ったらゆったりとした波のような音が耳にスァーーーっときて少し焦らされたと思ったらサビから始まるのだが、歌声の透明感のえげつなさ。透明感ありすぎて透明。もはや空気。一瞬の静寂、訥々と語り始めるかのようなAメロ、

君は僕のことを嫌いになればいい

なんてトレンディ俳優ばりのことを言ってのけるBメロ。優男だけど意志が強い。優しさと凛々しさと愛しさと切なさと心強さと隆。ラスサビはもはや哲学。狂ったようにリピートしまくってたから再生回数が恐らくエグい。その上日記に考察書き殴った。いつか修正して記事にしたい。そんな名盤の予感しかしない一曲目。実際名盤だが。

ちょこっと出てくる「まばたき」予告の隆、「兄さん!」だけでさすが大河出演俳優、演技力の高さを感じる。一体なんのシーンなのかは分からないが。

 

2.mode in the end

頭を振り乱れる隆……。ガレージっぽい荒々しさの中に女々しさを感じるエモーショナルな一曲。他の曲でもそうだけど、バリトンボイスを遺憾なく発揮してくれるのも良い。声質自体は低く聞こえないのに、音域は低い。うらやましい。マイクを拡声器に変えて叫ぶかのように加工された歌声は、歌詞の女々しさがちょっと色っぽい雰囲気をプラスしている。サビの

少しだけ疎ましい夜

の「少しだけぇぇ…」の部分が狂おしいほど好き。ちょっと音が下がる歌い方とか、すがるような感じとか、ちょっとアダルティ……。大人の色気を感じつつ、女性をエスコートできず振り回されている。そんなところもたまらない。

mode in the end

mode in the end

 

3.DARK NIGHT

時計のCMソング。トレンディ感すごい。男女のバディものっぽい雰囲気がある。ちぐはぐな噛み合わないバディ。

サビ

夜の扉 前にして僕ら

でマイク片手に腕でなんか振りやってる隆が問答無用で出てくるのはわたしだけか。ブラス隊がガンガン鳴っていそうな感じの曲もよく似合うんだなと思った。実際サビ前にそれっぽい音の入り方しているだけだが。

時計のCM、マジでどういうシチュエーションなのかが分からない。この分からなさが余計に90年代なのではと感じさせる。自分の生まれた時代ってこんなわけわからん感じだった……?

DARK NIGHT

DARK NIGHT

 

4.AIR LOVER

携帯電話会社のCMソング。夜の都会に隆。首都高を降りてお台場あたりの海沿いをナイトドライブしてほしい曲ナンバーワン。

言いかけてた本当のこと

突き止めてさ、触れたいけれど

今は会いたくないなら

ここのコーラスがもう最高。なんか耳馴染みのあるソレ。このコーラスがあることで隆の少し切なげな歌声が際立つ。あと、若干エコーかかってるように聞こえるところも好き。掛かってないかもしれないけど。長めのアウトロも良い。都会の喧騒から離れるような、深夜になって世界が自分1人になったように錯覚した時のような、音の引き。

携帯のエリア拡がりましたよCMにも時代を感じてしまう。今でも新しい通信規格が出るたびにやってるけど。スマホじゃ無いんだもんな、ケータイなんだもんな。都会、車、ケータイ、隆。これがこの時代のスタンダード。笑顔の隆を見るだけで癒される。

AIR LOVER

AIR LOVER

 

5.守ってみたい

通信カラオケのCMソング。ダンスナンバーながら大人の落ち着いた雰囲気を醸しているのはさすが。盛り上がるところはきっちり盛り上げてくれるので、サビは踊り出したくなる。ストレートな

ただ君が好きなんだ

からの

I will protect you ずっと

で前面に出しつつもこれまで抑えてた感情大爆発。圧倒的90年代の青春しか感じない青臭さ。今なら「なんだそのクサいセリフは」と言われそうなことをサラッと言ってしまうのは、1曲目もそうなんだがさすがとしか言えない。「守ってみたい」って曲名だし、奥手ながらも大胆さを感じる。そんな曲。

CMではゴリゴリに踊る隆が観れるし、めちゃくちゃにカッコいい。通信カラオケ……?現代のカラオケ機器とは何が違う……?

守ってみたい

守ってみたい

 

6.くちばしは黄色

これまでの感じと打って変わってかわいらしい曲。普遍的な日常を切り取ったような日差しのキラキラした歌詞や音や、とにかく曲の全てがまぶしい。オルガン?の音が(あーJPOPだ〜)って感じる。

もう見慣れた風景が 今

胸を打つなんて

どうかしてたのか

人生生きる上で大切なのはこういうところだなぁ、と声を大にして言いたい。そして自分を戒めたい。優しい声音に人生における確信的な詞でぐっと掴まれた。これ聴くVlogでは。自然体に飾らない生活を見せてくれそう。Vloger隆。

カメラのCMなんだが、ニッコニコでシャッターを切る隆とかわいいくしゃみする金髪幼女でこちらまでニッコニコになる。

くちばしは黄色

くちばしは黄色

 

7.踊りたい

アイスのCMソング。やはり女性に振り回される、ダンサンブル隆。イントロのテッテッテッテッテッ!ってフレーズが何度も出てくるのが印象的。Bメロのコーラスっぽい部分、サビ最後の

孤独だって 迷いだって 蹴飛ばせたら…

の「らぁ……ぁ〜……ウォオォ……」の切なさ。踊り出したくなるくらいには思い続けてるのに全く手が届かないんだなぁ、と心中お察し。踊って忘れろ……。

やはりゴリゴリに踊る隆が観れる。くちびるを拭う隆に乙女心が大爆発した。ストレートに好き。キャンペーンの「ジャンパー」に時代を感じる。

踊りたい

踊りたい

 

8.カサノバとエンジェル

体が勝手に踊り出す曲ってこのことでは?と思った明るいナンバー。カサノバとエンジェルって正直よく分からん。画家のカサノバでいいのだろうか。よく分からんけどクセになるし、コーラスのフーーカッサノバ!でテンション上がるからなんでもいいんだよ楽しければ。音楽は楽しんだもん勝ちだと隆は我々に伝えているのかもしれない。

目薬のCMなんですが、犬の散歩なのに犬映ってないの何故か怖い。隆はいい笑顔で「これからは、コレ」って言う適当感。悪くない。

カサノバとエンジェル

カサノバとエンジェル



9.ドライバー

切ない。これ流して通勤してると毎回失恋した気持ちになる。え、恋愛経験ほぼ無いんだが?

最後のドライブデートの歌なんて、現代らしくないというか都会的ではないのでやはり90年代なのだろうか。もしくは田舎。全体的に広がりのある音が心地よい。

乾いた くちびる 放った

サヨナラ 斜めに 消えた

で「ハァーーー」ってコーラス入るのが良い。恋人、遠くへいっちゃったな〜と思った。恋人いないけど。あとラスサビ、

あの日の横顔 消えた

 

思い出塗り替えてく曖昧さで

ここで消え「た」と「思い出」が重なるタイプの歌い方というか、この流れ、個人的にとんでもなく好きで、より感傷的になってしまう。恋人いないけど。言語化するのが難しいのは恋人がいない所為だ。

エステサロンのCMソング。女性の声にエコーが掛かっているこの感じ、やはり時代を感じるし、女性の唇がやけに好み。ぷるぷるうるうる。

ドライバー

ドライバー

 

10.プラスティック・スター

スキー用具のメーカーのCMソングでいいと思う。

あ〜、これぞJ-popなのではと思わせる王道な一曲。だと思う。裏拍で刻んでる音が死ぬほど好きだし、そこに90年代の音楽を感じてしまう。具体的に何かは分からないが、一貫してどっかに「90年代らしさ」を感じさせるサウンド。アルバム自体一貫して90年代を醸しているのだが。まあ90年代生まれがそんなこと言っても説得力ないのは分かりきっている。

Bメロ

(When you wish upon a star)

やめて 昨日のこと考えるのは

っていうこのカッコ書きのコーラス。もしかしてこれが90年代……。ニュアンスとしての90年代。それぞれの思い出の中にある90年代を引っ張り出してくれる。まあ90年代生まれがそんなこと言っても説得力ないのは分かりきっている。そんなことはどうでもいいから、90年代のニュアンスと現代のサウンドを楽しむのが正解なのだろう。

アルペンのCMっぽい雰囲気を若干感じたけど、こっちの方がスタイリッシュ。でも「スキー」って目の付け方にやはり時代を感じる。スキー場で流れて欲しいナンバー。

 

要するに何が言いたいのかというと、百聞は一見にしかず。兎にも角にも聴いて欲しい、ということだ。楽曲の完成度もさることながら、タイアップ、全てフェイクだが完成度がとんでもなく高い。YouTubeにタイアップまとめが上がっているので、合わせて観てもらいたい。観た上で曲を聴くと(これアレのCMソングだな)とまた楽しみ方が増えて良い。なんだったらCMの延長で脳内MV制作するから通勤時間も退屈しない。もちろん安全運転第一。

ところで、まばたきの公開はいつ……?

 


藤井隆 "light showers" CFまとめ